参考作品紹介『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』

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 最初の参考作品紹介は『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』。
 参考作品紹介シリーズ記事では、『エグゼ』を考えるにあたって参考にした作品を個人的な感想を含めて色々紹介していく予定です。

 さて、この作品は90年代を代表する言わずと知れた名作TVアニメ『デジモンアドベンチャー』(1999年)の劇場版です。

 劇場版ですが細田守監督の色が非常に色濃く出た作品となっており、映像がテレビ版との雰囲気がかなり異なりますが登場キャラクター・キャストは共通です。
 時系列としてはテレビ版の後となりますが、いわゆるホビーアニメ系のお約束に慣れた人ならテレビ版を見ていなくてもなんとなく単体で見れる作品だと思います。それはそれとしてテレビ版は超名作なので見たことない人は見てね!

 さてこの『ぼくらのウォーゲーム』、先述の通り映像が細田監督の色が強く、テレビ版の雰囲気とかなり異なる作品です。
 こう、それは大丈夫な作品なのか……? と2020年代を生きる方なら身構えてしまうかと思いますが、

 めっっっっっっっっっっっっっっっちゃ面白いです。

デジタルワールドでの冒険から太一たちが帰ってきて半年後、あの冒険が信じられないほど穏やかな日々を太一たちは送っていた。ところが、インターネット上で不気味なタマゴが誕生。凶悪なデジモンへと進化し、インターネットを通じて世界中を混乱に陥れた!

U-NEXT配信ページ「ストーリー」より引用(2026/06/28閲覧)

 そもそもTV版は「異世界冒険もの」としての色が非常に強く、主人公の太一とパートナーデジモンのアグモンは基本的に同じ世界の中を冒険している作品です。
 しかし『ぼくらのウォーゲーム』はデジタルワールド(電脳世界)のデジモン達の戦いと、デジモン達に力を与える現実世界の太一達という二層構造になっています。

 この現実世界側の描写が、数ある電脳世界系作品の中でもひときわ面白いと思うんですよねこの映画。
 アニメ版初代『デジモン』(続編『02』を含む)で主人公の太一達がいる世界自体は当時の現実とかなり地続きとなっているのが特色なのですが、それが大いに生かされています。

 太一達がデジタルワールドに接続する手段は2000年らしくダイヤルアップ接続だし、世界中から寄せられた応援メールでデジモン達は処理落ちするし、敵デジモンはNTTを狙うし、挙句中盤に登場するヤマトの名(迷)台詞「島根にパソコンなんてあるわけないじゃん!」。
 余談ですが鳥取(島根の隣)出身の知人は「00年代と言えど島根にもパソコンくらいある」と言っていました。

 また、アニメの映像で表現する電脳空間や、電脳世界側のキャラクターと現実世界側のキャラクターが会話・意思疎通する表現としても『エグゼ』を含めた後世の作品に与えた影響が大きい作品だと思います。

 『エグゼ』に一つ大きな影響を与えている可能性の高い作品の一つとして今回取り上げてみました。
 もう26年前の作品ですが、40分と短めで見やすく、映像にも見応えがあって面白いので未見の方は是非見てみてください。

 次の参考作品紹介は『機動戦艦ナデシコ』(1996年) か『serial experiments lain』(1998年) を予定しています。

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