『AXESS』第28話「揺れる心」

放送日:2004年4月17日
 脚本:山田健一
 絵コンテ:林有紀
 演出:林有紀
 作画監督:本橋秀之

ブルースがダークソウルに呑まれようと、日々は続きます。
熱斗が炎山に対してどう接すれば良いか迷うその頃、レーザーマンはダークロイドの首領となりました。ダークロイド達はブルースが加わることに納得いっていない様子。

一方熱斗は、ウェアラブルコンピューターを用いたファッションデザイナー・イブの警護の任務に就きます。そのファッションショーには、メイルも観客として訪れていました。
ファッションショーの最中に謎の超音波をキャッチしたロックマンは、ロールと共に異変を調査します。
その頃裏では、モデルたちがウェアラブルコンピューターで次々と隣のビルの警備システムを突破していくさまが不気味に描かれています。ファッションショーでイブがウェアラブルコンピューターの機能を華やかに解説している裏で、その機能を使ったモデルたちが警備システムを突破していく演出が見事。この辺りの薄暗さやホラーっぽさはちょっと『lain』みを感じます。

超音波で操られたモデルたちに囲まれる熱斗とメイル、そしてスパークマンと戦うロックマン。
敵の狙いはファッションショーの隣のビルでにある航空宇宙会社。世界中の人工衛星を自由に操るシステムのパスワードを盗もうとしていたゆりこですが、その動きに感づいていた炎山が先回りしていました。襲い掛かるモデルたちを捌いていく炎山のアクションの作画が地味に凝っています。

ロールが超音波に対して逆位相の音をぶつける(ノイズキャンセリングですね)ことで超音波を掻き消したことで熱斗達は形勢逆転、ブルースソウルとなったロックマンによってスパークマンはあっさり撃退されました。
ブルースソウル、ブルースソウルなだけあって(?)純粋な攻撃力が明らかに他のソウルユニゾンと一線を画している気がしますね……。

ゆりこは目的を果たせなかったものの逃走、更に置き土産のようにネビュラの幹部となったブルースが宣戦布告のごとく炎山に挨拶を残していきました。

今話のAパートでは、説明台詞による心情表現を極力排して絵と演出と演技だけで熱斗・炎山・アネッタ、そしてロックマンの四者の心の動きを繊細に描いています。
ブルースを失いそれでも副社長としての業務をただ続けていく自分に遣る瀬無さを覚える炎山、そんな彼にどのような言葉を掛ければいいのか迷う熱斗、事の顛末に強い罪悪感を覚えながらも炎山からの「気にしなくていい」という言葉に「ありがとう」と返すことしかできないアネッタ。そして自分の持つブルースソウルに惹かれるように炎山に寄り沿うロックマン。

ブルースを失った自分がネットセイバーを辞めることになったとしても仕方がない、と炎山は熱斗に淡々と言います。
それでもネットセイバーとしての使命感は消えずにゆりこを追い詰めますが、しかしブルースがネビュラの幹部となった事実にいよいよ打ちのめされました。

技術面では今回登場するウェアラブルコンピューターに注目したいところです。
ホログラムによって外見を変えたり外部に投影したり、無接触で電子鍵を操作し、立体映像で指紋を偽造し、光学迷彩のごとく姿を消し、あらゆる光を打ち消し……と劇中かなりやりたい放題の技術ですが、まあ鍵に関しては近い物は2026年現在世に普及していますよね。
スマートウォッチに家の鍵を内蔵して鍵を出し入れすることなく家の鍵を開け閉めしたりIoT家電を外出先から操作したりとか。

ウェアラブルコンピューターと言う概念自体、2026年現在では特にスマートウォッチが当たり前に普及しています。スマートグラスも(高価ゆえ使用者は少ないものの)発明・販売されていますし、スマートコンタクトも研究が進んでいるようです。
『エグゼ』作中だと立体映像を直接触って操作する技術が『Stream』以降のPETに使用されています。

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